こんばんは、中堅サラリーマンのりょです。
サラリーマンをしている人に朗報です。
ついにサラリーマンのための本が出ました。
本書にはサラリーマンをしている人にとって役立つ知識しか書いてありません。
この本を読めばサラリーマンとしてのレベルが確実に上がります。
この鈍器並みに分厚い本書には、色々な名著と呼ばれる本の重要なエッセンスが「これでもか!」というほど詰まっています。
例えるなら「おにぎりの美味しい部分の詰め合わせパック」といったイメージです。

・現状サラリーマンで苦労している人
・「シン・サラリーマン」が気になっている人
・サラタメさんが好きな人
・サラリーマンで生きていくと決めた人
では早速いつも通り結論からいきます。
目次
結論
本書の結論は、現状の会社で出世を目指すのではなく、3つの力を順番通りに鍛えてこれからの「人生100年時代」を攻略し【真の安定】を手に入れようです。
本書の帯にもデカデカと書かれているのですが、その3つの力というのが
①リーマン力(仕事術、転職術)
身体を作る筋肉みたいなもので、会社で過ごす上において欠かせない力

②副業力
ドラクエで言う武器みたいなもので、パパス(会社)に守られなくてもフィールド(社会)で戦える武器を持ち、人生というストーリーを進めていくための力

③マネー力
これはリーマン力や副業力で稼いだお金を守る力で、怪しいビジネスや頭が切れる人からお金を守るための力

今回は「リーマン力」と「副業力」に絞って解説していきます。
著者のサラタメさんとはどんな人なのか

本書を執筆されたサラタメさんはYouTubeチャンネル登録者数が66.5万人のサラリーマンYouTuberです。(22年4月27日現在)
この登録者数は日本において752位(22年4月27日現在)でサラリーマンと公言している人の中では、おそらく5本指に入ってくるのではないかと思います。
そんなサラタメさんもYouTubeを始めたての2019年3月頃はチャンネル登録者数が31人という時期も経験したようで、つい最近31人記念日としてTwitterでつぶやいていました。
サラタメさんの経歴はブラック企業からホワイト企業に転職を成功させたという何ともうらやましい経歴を持っておられます。

しかしこの経歴の裏には様々な苦労があり、一時期は声も出なくなるような状態にまで追い詰められた時期もあったそうです。

現在のサラタメさんは一応会社には所属しているけど、業務委託社員でもあり、経営者でもあり、YouTuberでもありとよくわからない謎人間になりつつあると語られています。
そんな完全な謎人間になってしまいそうな今だからこそ、本書を書き上げるチャンスだと思い本書を出版されたそうです。
本書の中身はざっくり解説すると、ブラック企業で働き続けて疲弊しきったサラタメさんが、数々の本を読み得た知識や生き方のエッセンスがこれでもかと詰まっている中身になっています。
では本題に入っていきます。
リーマン力(仕事術)
本書の特に大事な所はサラタメさん自身のYouTubeチャンネルでも公開されているのでそちらも参考にご覧ください。
本記事では僕が気になった所を解説していきます。
いつも変人が勝ち続ける
変人という言い方には少しトゲがありますが、言い方を変えると「バカなる思考」という名の超戦略的思考法です。
一般的には80点ぐらいの再現性が高い知識の方が成果が残しやすく、多くの人がこの「普通の思考法」にたどり着きます。
しかし、多くの人が「普通の思考法」であるなら、裏を返せば誰もがマネしやすい思考法になってしまいます。
誰もが考える思考法であるのだから、その上にいる上司も同じで
「まあこんなもんか。無難なアイデアだが悪くない」といった感じで社内の審査をスルスル通過していくでしょう。

自分的に見れば仕事もスムーズに進むしラッキーといった感じですが、長期的にみると損をしてしまう可能性が高いと本書では語られています。
なぜなら他部署でも競合他社でも同じ事が起きている可能性が高いからです。
フタを開けてみるとまったく同じアイデアだったということはありませんか?
80点を取る解答というのは合理的な思考であるがゆえに、誰でも似たようなアイデアが出てしまうのが難しい所でもあります。ではどうすればいいのか?
バカなる思考という賢者の盲点をつく
【バカなる思考】とは「そんなバカな話」という切り口から、よく話を聞くと「なるほど」そういう見方もあるなという思考法です。
この思考法は個人的にみてかなり難しい思考だと思います。
なぜならこの考え方は「バカな部分」を取り入れ、あのアイデアはマネしたくないと相手に思われる必要があるからです。
したがって頭のいい賢者が考えつかないような「バカな部分」を盛り込んで【賢者の盲点】に仕上げる必要があります。

「その視点は出てこなかったけどよく考えるといいアイディアかもね」と相手に思わせる事ができたら最高です。
ここでは本書で取り上げられているスターバックスが日本に進出してきた時の例を出します。
スターバックスはフランチャイズではなくあえて直営店で出店した
みんな大好きスターバックスコーヒーのお話です。

スターバックスコーヒーは日本市場に参入した際、フランチャイズではなく直営店で店舗を出店しました。
フランチャイズとはスターバックスが看板だけ貸して、土地や店舗を所有するオーナーに経営を一任するという形です。
逆に直営店とは土地もオーナーもすべてスターバックス側で用意するという形です。
フランチャイズ店にするスターバックス側のメリットは
・出店スピードが速い
・失敗してもリスクはオーナー側が負う
一方でフランチャイズにするデメリットというのはあまりありません。責任はオーナーが負ってくれるし、店舗は勢いよくどんどんできますし。
一般的なビジネスで言えばこの考えは合理的です。
ですがスターバックスはこのやり方をしませんでした。
なぜならスターバックスのコンセプトは「サードプレイスを提供する」ことだったからです。
サードプレイスとは家(第1の場)でもなく会社(第2の場)でもなく、リラックスできる居心地のいい場所(第3の場)のことを言います。

直営店にすることでスターバックスのコンセプトに沿った、立地や席の配置、接客方法などをこだわって展開する事ができました。
各種メディアでは絶対失敗すると言われていましたし、当時の業界ではこのスターバックスのやり方をマネしようとなんて思いませんでした。
しかしその絶対失敗すると言われたやり方は、スターバックスを唯一無二のポジションまで押し上げることに成功したのです。
このやり方がとても美しい「バカなる思考」の事例です。
いつもこんな考え方をしていては進むものも進まなくなってしまう可能性があるので、ここぞという時に使うと圧倒的成果を残せる思考法だったので僕の中では印象に残りました。
確かにスターバックスは店内もオシャレだし、接客も素晴らしいし、店内も狭くないし居心地が良きです。

その背景には「バカなる思考」というバックボーンがあったのかと思うと、「なるほどね」と考えさせられました。
本書には他にも人間関係、定時に逃げ切る仕事術、転職に関する準備から内定後の事までこと細かに書かれています。
サラリーマンをしている人にとっては必要な知識しかないので、気になった方は本書を手に取ってみて下さい。
・合理的な思考も必要不可欠だが、ここぞという時は「バカなる思考」が効果絶大
・全体的にバカな考えではただの愚か者になってしまうのでミクロな視点では非合理的、マクロな視点では合理的な事をキチンと伝える
印象に残ったので取り上げましたが、この思考法はなかなか難しいです。なので簡単な思考法から身につけるのが個人的にオススメです
副業力
副業力は「人生100年時代」では必要不可欠なスキルです。
なぜなら「2つの給料袋」の存在があれば、会社が潰れたとしても定年で引退したとしても将来のお金への不安が圧倒的に軽減されるからです。

でも副業なんてハードル高いし何すればいいか分からないよという人は多いと思います。
本書には副業を始める前の準備の仕方や、手を出すべきでない副業、本業収入を超えるための6つのステップなど様々な事が書かれています。
そんな中で僕が気になった選ぶべき副業の条件に付いて解説していきます。
やるべき副業のたった一つの条件
そのたった一つの条件というのは
「テコが効いているかどうか」です。
分かりやすく言うと、少ない労力とお金で大きなお金を生み出せるかどうかという事です。
このテコが効いているかどうかの基準は
①始めるための初期費用が小さい
②在庫を持つ必要がない
③利益率がどんどん高まっていく
この3つです。
①始めるための初期費用が小さい
悲しい現実を言えば、一発目の副業で成功するケースは少ないそうです。
そのたびに数十万単位のお金を失っていては、お金も気持ちも続かなくなってしまいます。

場合によっては長い戦いになる可能性もあるので、初期費用は極力少なくすることを徹底していきましょう。
②在庫を持つ必要がない
在庫を持つという事は保管するのにもお金がかかってくるということです。
もしも商品が売れなくて廃棄する場合にもお金が発生してきます。
古いものを廃棄しなければ新しいものを入れる事はできませんし、個人でやるには少し難しい副業と言えます。
③利益率がどんどん高まっていく

利益率とは利益から売り上げを引いた数値です。
例えば1,000円で本を仕入れ1,500円で売れたら利益率は50%です。厳密に言えば送料や手数料もあるのでざっくりにはなりますが。
安い利益率でも大量に売ればその分利益は増えますが、個人でそこまでは出来ませんし大企業には勝てません。
副業を始めたての頃はどうしても労働時間が増えるため、仕事の時間単価が安くなりがちですが、今後利益率が高まっていく見込みがある場合は根気よく続けていきましょう。
・結論はネットを自分の好きや得意と組み合わせて活用していくことです
本書には他にもネットを組み合わせたオススメの副業モデルや、実際にそのモデルで稼ぐ人の体験談として、どのぐらいの副業に挑戦したか?どれぐらいで結果が出始めたか、1日のスケジュールなど隠すことなく公開されています。
具体的な名前を出すと
・サラリーマンYouTuber「サラタメさん」
・ガジェットブロガー「マクリンさん」
・Webライター「佐々木ゴウさん」
・オンライン秘書「土谷みみこさん」
この4人の具体例が書いてあります。
色んな世界観を知ることができるので、その世界に興味がなくても勉強になるのでぜひ本書を手に取ってみて下さい。
・テコが効いている副業を選んで損失は常に小さくを心がける
・もはやネット活用しか勝たん
まとめ
サラタメさん初の著書「シン・サラリーマン」の結論は
① リーマン力を鍛えあげ、どこに行っても重宝される存在になり
② 副業力を身につけ会社だけに頼らず生きてい力をパパス(会社)に守られながら育て
③マネー力で稼いだお金を守りながら資産を運用したりする方法を学ぶ
といった感じになってます。
マネー力にまったく触れなかったのは、みんな大好き「リベラルアーツ大学」の本に中身が似ていたので割愛しました。
本当はもっと解説したい事があったのですが、分厚い上に中身に無駄な所がなく、とても濃いのでブログで書ききれません。論文で提出できる分量です。

中身は各テーマごとにまとめが書いてあり、今まで読んだビジネス書のなかでは「ぶっちぎり」に読みやすい書籍になってます。
本書に書いてることが身近に感じるのも、サラタメさんが実際にブラック企業で体験した経験を元に、そこらへんにいるサラリーマン目線で本書を執筆してくれたからに他なりません。
個人的にはやはりサラタメさんのように行動出来て成功できる人はかなり少ないと思います。
実際に行動できても成功できない人もたくさんいると思いますし、僕も道半ばでまだまだ成功しているとは言えません。

とはいえ本書に書いてあることは、サラリーマンをしている人にとっては必ず役に立つ情報です。
むしろ関係ない事書いてなくない?ってレベルです。
サラタメさんは死にそうなほど追い詰められてそこから這い上がってきた人なので、努力の量も凄まじいと思います。それほど努力しなければ手に入れられないものもあるということですね。
ちなみに「今は大企業の部長さんぐらいの年収はあります」とサラッと言ってしまう所をみると、それよりも稼いでいると僕は踏んでます(。-`ω-)

本書は表紙にもこだわり抜いていて、表紙にボコボコがたくさんあります。
この表紙は印刷現場の職人さんと最後までこだわって作ったそうです。

細部にまでこだわる所とこの本の分厚さが、この本に対する皆さんの強い思いが出てるんじゃないかなと個人的に思います。
一切無駄な所がない「おにぎりの美味しいところだけの詰め合わせパック」的な本書、是非手に取って読んでみて下さい!
というわけで最後まで読んでくれてありがとうございます。